「企業も情報発信をしなければ」「コンテンツマーケティングをしよう」と考える企業はおそらく増えています。
ぼくが在籍する企業もこの春からコンテンツマーケティングを含むWebマーケティングに乗り出しました。
でもこんな企業は往々にして情報を発信すればモノが売れると考えてしまい、情報発信に失敗します。
今回は企業が情報発信でモノを売ろうとしてはいけない理由について書きます。
記事を読むのはお客じゃない
大前提として、記事を読むのはお客さんじゃありません。これからお客さんになるかもしれない人です。
だから今の時点で、あなたの会社のサービスへの関心はほぼゼロ。
そんな人にサービスを紹介しても迷惑なだけ。道で配られるチラシと同じくらい興味がないものです。
記事を書く本当の目的
では何のために記事を書くのか。それはあなたの会社を覚えてもらうためです。
頭の片隅においてもらえるだけでいい。何か困ったときに思い出してもらうために継続して声をかけ続けるのが、企業の情報発信です。
これを繰り返していくと、だんだん信用してもらえるようになります。稀にですが、「この会社の言うことなら間違いない」と思ってもらえるようになります。
そこまで来てやっとサービスの話が聞いてもらえるようになる。相手が興味を持って、話を聞きたい状態になっているからです。
売るために書く人がやりがちな失敗
上の話をわかっていればいいんですが、たいがいの人はわかっていません。だから自分が売りたいものから出発してコンテンツを作ってしまいます。
読む人のことを考えるなら、相手の関心からスタートして記事を作るべきです。
うちのサービスに興味を持ってくれるのはどんな人か。どんな悩みにぶつかった人か。
それを考えながら、自社のサービスを出さずに悩みが解決できるように記事を作るのです。そう、自社のサービスは出しません。
記事に自社のサービスは出さなくていい理由
「それじゃ記事を書く意味がない」と思ったあなたは、目的を見失っています。
記事を書く目的は何でしたか? あなたの会社を覚えてもらうことでしたよね?
だったらサービスは出さず、悩みを鮮やかに解決するだけでOK。それで読んだ人は大満足です。「この会社はいいことを教えてくれるな」と思ってくれます。
せっかく記事を読んでくれた人には、いい気持ちになって帰っていただきましょう。それができたら情報発信としては大成功なのです。
情報発信はお客を育成する
以上、企業が情報発信でものを売ろうとしてはいけない理由をお伝えしました。
情報発信はお客さんの育成が目的です。コツコツと有益な情報を提供して、「もっと話が聞きたい」と思ってもらえるようにしましょう。
大事なのでもう一回言いますが、自社のモノを売ろうとしてはいけませんよ。だからコンテンツは売りたいものからできるだけ離れて作るのが吉です。