ストックイラストは、イラストレーターやデザイナーにとって、作品を通じて副収入を得られる魅力的な手段です。
しかし、「どのプラットフォームを選べばいい?」「審査が厳しいって本当?」と、始める際にはさまざまな疑問が浮かびがちです。
ぼく自身、まさにそう思ってしまい、なかなか始められませんでした。
この記事では、ストックイラストを始めたい方や複数のプラットフォームを比較したい方のために、主要4サイト(Shutterstock、Adobe Stock、PIXTA、iStock)の特徴と使い分けのポイントをわかりやすく解説します。
ストックイラストとは?
ストックイラストとは、イラスト素材をストック(蓄積)し、必要とするユーザーにライセンス販売する仕組みです。
一度登録すれば24時間365日、世界中の誰かがあなたの作品を購入してくれる可能性があります。
今やスマホでもデジタルイラストが描けることもあり、気軽に始められる副業や在宅ワークとしても人気が高まっています。
ストックイラストの始め方【初心者向け】
始め方はとくにむずかしくありません。
- 登録するプラットフォームを決める
- 作品を用意する(ファイル形式・サイズに注意)
- アカウント作成・審査申請
- タグ付けと説明文を記入し、アップロード
- 審査通過後、販売開始!
アカウント作成には審査がありますが、普通に申請すれば通る程度のものです。
身構える必要はありません。
審査やタグ付けのルールは各サイトで異なるため、複数を併用する場合は注意が必要です。
ストックイラスト主要プラットフォーム比較
ぼくが使っている以下の4つで比較します。
一般的によく使われているサイトです。
Shutterstock:審査が厳しいが、スキルアップに最適

- 特徴:アップロード時のファイルチェックが非常に細かく、形式やタグに対する審査も厳格。
Shutterstockはファイルアップロード時の審査が厳しいです。
この審査をクリアできるようになると、他サイトでもスムーズにアップロード可能になります。
売り上げを度外視しても、ストックイラストの基礎をしっかり学びたい初心者におすすめできます。
Adobe Stock:販売力の高いグローバルサイト

- 特徴:世界中のユーザーが利用しており、販売機会が多い。
「Adobe Stockが一番売れる」という人は多いはず。
ズバリ、売れるプラットフォームです。
困ったところとしては、アップロードファイルの審査基準が明確でない部分があり、リジェクトされる確率が他と比べて高いです。
とは言え、一度登録されると安定的に売れる傾向が強いですし、販売を重視したい、海外にも展開したい人は、初めから取り組むのがいいでしょう。
むしろ絶対外せないプラットフォームです。
PIXTA:初心者にやさしい国内特化型

- 特徴:日本市場に強く、ローカルニーズを反映しやすい。
PIXTAは国内向けのストックサイトです。
イラストのアップロードやタグ付けがしやすく、初心者でも扱いやすいプラットフォームと言えます。
日本のユーザーをターゲットにするなら外せません。
個人的にはファイルが却下された時のフィードバックがわかりやすくて助かっています。
iStock:作品整理と管理がしやすい

- 特徴:作品を「バッジ」でカテゴリー分け。タグ付けはiStockが認識できる単語でないと無効に。
iStockはイラストを強制的にカテゴリー分けするシステムなので、自分がどのジャンルに力を入れているのかがわかります。
ジャンル分析や販売戦略を立てやすいプラットフォームです。
注意点としては、タグ付けがとても特徴的であること。
iStockが認識している単語でないとタグとして認められません。
そのため他と比べて、タグ付けには少し時間がかかります。
他のプラットフォームで投稿に慣れてから始めてもいいかもしれません。
1枚目のイラストから売るためのポイント
「自分が描いたイラストなんて売れるんだろうか…」
この疑念を拭うには、とりあえず1件ダウンロードされることです。
ただ、やみくもに描いてもダウンロードはされません。
100枚描けば1枚くらいはダウンロードされるかも、くらいの気持ちでは、何枚描いても売れないでしょう。
ある程度「狙う」ことが必要です。
その狙い所を3つお伝えします。
1. タグ付けを戦略的に
検索にヒットさせるには、適切なタグ付けが不可欠です。
各サイトのガイドラインに従い、汎用的で需要の高いキーワードを盛り込みましょう。
「でも、タグ付けなんてどうすればいいかわからない」
という人に朗報です。
画像をドラッグ&ドロップするだけで、自動でタイトルとタグが生成されるGPTs「ストックタグメーカー」を作りました。
下のリンクからご自由にどうぞ。
2. ニーズを考えて描く
ストックイラストがダウンロードされるのは「使い道があるから」です。
上手いからではありません。
このイラストは、誰がどんな目的で使うのか。
そこまで考えると、描くべきもの、描いてはいけないものがわかります。
自分が好きなものを描いてもいいですが、使う人のことを考えるのも忘れずに。
3. ジャンルを決めて投稿する
ジャンルを決めるのは、つまり「目標を絞ること」です。
目標を絞ることで、何を描く人なのかが鮮明に伝わります。
ぼくは、ストックイラストは「陣取り合戦」だと思っています。
陣地を広げるイメージでジャンルを決めたらそこにイラストを集中投下するのです。
少ない投稿数でもプラットフォームで存在感を示すことができます。
ダウンロードされるにはまず目立つことからです。
まとめ:目的に応じてサイトを選ぼう
今改めて、最初に使うプラットフォームを選ぶなら、ぼくはShutterstockとAdobe Stockを選びます。
それで、余裕があるなら手軽に始められるPIXTAを追加。
プラットフォームが多ければ売れるわけではありません。
戦いやすいサイトに絞って活動してみてください。
プラットフォーム | 特徴 | 初心者向け | 販売力 | スピード | 管理しやすさ |
---|---|---|---|---|---|
Shutterstock | 厳格な審査 | ◎ | ○ | △ | ○ |
Adobe Stock | 販売力に優れる | ◎ | ◎ | ○ | △ |
PIXTA | 国内ユーザーに強い | ◎ | △ | ○ | △ |
iStock | 管理機能が充実 | △ | ○ | ◎ | ◎ |